2024 年 80 巻 17 号 論文ID: 24-17017
本研究は,紀伊水道周辺における観測所の既往データを用いて,台風時に神戸港で発生する高波・高潮を事前に予測する手法を重回帰分析に基づいて検討した.神戸港の高波・高潮予測は,台風時の波高,潮位偏差とし,1993~2020年の28年間に発生した台風起因の30擾乱を対象として,擾乱発生の4~12時間前における沖合観測データとの回帰分析から観測所毎の関係性について確認した.その結果,神戸港における擾乱時の波高と潮位偏差は,高知県室津港の10~12時間前の波高,および4時間前の潮位偏差との相関性が高いことが分かった.