2024 年 80 巻 17 号 論文ID: 24-17157
富士海岸富士工区(静岡県富士市)に位置する元富士樋管は,沿岸漂砂や高波浪による吐口閉塞が問題となっていた.これに対し,平成28年度から複数年にわたって水理模型実験を実施し,「突堤移設+吐口背後掘削」という事例のない工法が最適案として選定された.令和2年度までに現地での施工が完了して以降,継続的にUAV等による簡易計測や写真撮影を実施し,吐口の埋没状況や掘削箇所の埋め戻し状況,高波浪によって形成されるバームの変化についてモニタリングを行ってきた.その結果,対策工の効果が確認されるとともに,バーム高T.P.+2.5mが吐口背後掘削実施の一つの目安となることがわかった.