2024 年 80 巻 17 号 論文ID: 24-17209
海底地盤の波浪応答を評価するため波浪場・地盤連成モデルが開発されてきた.ただし,多くは波浪場から地盤に圧力を与えるone-wayカップリングを用いており,地盤から波浪場にフィードバックするtwo-wayを用いているモデルは限られており,両手法間の差とその影響は明確になっていない.本研究では,one-wayとtwo-wayでの連成が可能なPORO-FSSI-FOAMを用いて,潜堤および混成堤周辺の砂地盤の波浪応答の解析を行った.その結果,波浪場側の底面流速だけではなく砂地盤側の間隙水圧や有効応力増分もone-wayとtwo-wayの間で差が生じること,one-wayとtwo-wayの差は砂地盤の透水性が高い方が大きくなることを明らかにし,two-way解析の重要性を示唆した.