2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18080
地球は人間の影響によって温暖化しており,北極圏ではその影響がより顕著である.他方で,北極海の海氷が融解し,北極海航路が利用可能になりつつあり,海氷の将来予測はより重要な研究課題となっている.本研究では,領域モデルで用いられる擬似温暖化(PGW)の概念を全球モデルCESM2に適用させて数値計算を行い,北極海の海氷の将来予測を行うことを目的として,過去再現計算と将来予測計算を実施した.結果として,過去再現計算では夏季を除いて海氷の状態を良好に再現することができていた.また,将来予測計算では,過去再現計算と比較して海氷の減少が確認できた.