2024 年 80 巻 2 号 論文ID: 23-00164
長大橋のねじれフラッター解析に伊藤型確率微分方程式を適用し,ランダムな風荷重外力として,乱れ強さと乱れスケールをパラメータに有するカルマン型スペクトルを入力してフラッター限界風速を計算した.非定常空気力係数(Flutter Derivatives)は乱流中での計測値を適用した.乱れ強さと乱れスケールの組み合わせにより,フラッター限界風速は変化するが,乱れ強さが大きく,かつスケールが大きい場合には限界風速が低下する結果が得られた.本論文は,限定された条件下で得られた数値結果ではあるが,橋梁のフラッターに関する耐風性について慎重な検討の必要性を示唆している.