2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20002
スイスでは1980年代以降,幹線鉄道でパターンダイヤが導入されたが,その後,地域輸送を担う支線等でも導入が進み,一貫した輸送体系が構築された.本研究では幹線と支線との接続駅に着目し,路線間の乗り継ぎ時間を列車ごとに調査した.幹線の列車相互では概ね平均10分以内,最大15分以内に乗り継ぎ完了し,支線と幹線相互の場合は平均16分以内で最大22分以内であった.また,全組み合わせの90%以上で毎時1本以上の接続本数,半数以上で2本以上である.さらに,平均10分以下,最大15分以下,毎時1本以上の条件を同時に満たす乗り継ぎは,幹線相互では90%近く,支線と幹線相互は60%台,支線相互は半数未満である.だが,この条件を満たしさえすれば,乗り継ぎ時間のばらつきは小さく,信頼性は高い.