2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20049
本研究は,知的障害者の公共交通利用時における特性についての周囲の他者別の認知状況と,周囲の他者自身が公共交通利用時に同乗する知的障害者が困難な状況に陥っている場面に遭遇した際に支援するか否かの関連性を分析することで,今後の公共交通を利用する知的障害者に対して「手を差し伸べない」といった心のバリアの解消に向けた政策的介入のための基礎的知見を提供する.分析の結果,乗客などの第三者に対しては,知的障害者が公共交通を利用する際に,本人がどのような状況に陥っているかを優先して伝えていくことが,知的障害者の公共交通利用時における心のバリアの解消,軽減において特に有効であることを明らかにした.