2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20051
都心部の一極集中により地方では地域づくりの担い手が不足していく中,交流人口と定住人口の間に存在する「関係人口」の存在が注目されている.特に現地へ訪問して関わる「訪問型関係人口」は,地域や地域の人々と関わりを持つ為,担い手として期待されている.本研究では,現地へ訪問することの重要さから訪問型関係人口に焦点を当て,遠隔で地域と関わる「非訪問型関係人口」や,単に観光や帰省を行う「交流人口」との変遷要因を,地域意識などの側面から把握する.分析の結果,地域の人と関わるサイトの利用者や,手や体を動かす活動を趣味としている人,地域の魅力に満足している人,移住意欲がある人などが訪問型関係人口へ移行し,居住年数が長い人や,外食や勉学を趣味としている人が非訪問型関係人口や交流人口へ移行していることが分かった.