2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20070
我が国では,多車線高速道路サグ部等への渋滞対策やサービス水準の改善のため,交通容量の増加等を狙った3つの設置形態の付加車線が導入されてきた.付加車線の導入検討時,対象路線の交通量レベルを踏まえて付加車線形態を選定した後は,ボトルネックに対する付加車線の設置範囲を具体的に検討する必要がある.本研究ではミクロ交通流シミュレーションモデルを用いて,サグ底をボトルネックとする道路区間への付加車線の効果的な設置方法(設置位置,設置延長)を検討した.その結果,付加車線はボトルネックとなる縦断曲線区間の上流400m程度以上の上流から設置し,縦断曲線区間の下流端から800m~1.0km先まで,付加車線長としては1.5km~2.0km程度となるように設置することが望ましい結果となった.