土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(環境システム)論文
木津川沿いに流下する冷気流の流動構造
玉井 昌宏
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2024 年 80 巻 26 号 論文ID: 24-26026

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抄録

 冷気流が発生するのは,比較的大きい河川流域において形成された低温位の気塊が,河川沿いに集中して流下する場合であると考えられる.大阪平野では,淀川沿いに比較的規模の大きな冷気流が発生することが期待される.本論では,数値計算を実施して,淀川冷気流の主流であると想定される木津川流域で形成される冷気流の流動構造を検討した.上野盆地から京都盆地に至るまでの木津川本流に沿って西向きの冷気流が形成されること,この気流が京都盆地流入後,三川合流地点経由で,あるいは生駒山地北端部を越えて大阪平野に流入すること,大阪平野の気温を局所的に2K程度低下させることがわかった.

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