2024 年 80 巻 3 号 論文ID: 23-00124
土木構造物の1つである地中送電用のトンネルは,多くが建設後30年以上経年した設備であり,大半が鉄筋コンクリートを主体とする構造である.経年した土木構造物の維持管理にかかるコストを合理化する方法の一つは,鉄筋に発生している応力を正確に測定することで残存耐力を評価し,適切な補修や補強の計画を行うことである.そこで,鉄筋を切断せずに応力度を測定できるX線応力測定法について,鉄筋に適用する方法を開発した.その結果,載荷状態にある塑性化していない鉄筋における測定方法を明らかにするとともに,測定スキームを提案した.