2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16038
床固め工,護床工などの固定床下流では局所洗掘が生じ,構造物の安定性を低下させる可能性があることから,現象を予測するための数値解析モデルの構築は河川工学的に重要な課題である.本研究では,表面流と浸透流を同時に予測できる一般座標系での3次元流れ解析モデルと平衡流砂モデルを組み合わせ,床固め工下流の局所洗掘に関する数値解析を行い,モデルの妥当性を検証した.潜り噴流時の河床近傍の流速分布,洗掘孔背後の砂堆の形成位置に関して再現性が不十分ではあるものの,潜り噴流時,および埋め戻し過程時の河床高,水位の縦断分布,流速分布の鉛直分布や最大洗掘深の時間変化に関して概ね再現できることを示すとともに,局所洗掘現象における浸透流の影響について考察を行った.