2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16167
本研究では風が吹いている条件下での流木の挙動変化を明らかにすることを目的とし,水路実験を行った.流木の直径,比重(空中露出部と喫水部の投影面積比),風速を系統変化させて流木の投入実験を実施し,風による流木の漂流速度の増加量について調べた.また,流木にかかる抗力計測を行い,風応力による抗力係数についても考察した.漂流速度計測結果より,同一の流木長に対して流木直径が小さい方が風によって漂流速度が増加しやすいこと,また同一の直径に対して比重が大きく喫水が大きいと漂流速度が増加しにくいことが示された.さらに,抗力計測結果より,直径が小さいと風抗力による加速効果が大きくなること,反対に比重が大きいと加速効果が小さくなることが示唆された.