2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16168
本研究では川幅の広い河川を想定して,1本の橋脚模型を用いて流木集積実験を行った.まず流木長を系統的に変化させて,どれぐらいの長さの流木がくると流木塊が流下方向,鉛直方向,横断方向にどの程度大きくなるのか,流木形成過程の各フェイズの流木の沈下率を明らかにした.またフォースゲージで橋脚にかかる流体力を計測し,流木塊が形成されることで水流から受ける力がどのぐらい増加するかを計測し,流木集積時の橋脚の抗力係数を評価した.次に長い流木長のケースでみられた流木塊の大規模な崩壊現象に着目し,崩壊前の流木塊が非定常に左右に揺れている状態での流体力の時間変化や崩壊前後での流木塊の左右のバランス,大きさの変化を比較した.