2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16174
近年はリモートセンシング技術の発展が進んでおり,地形や粒度分布の把握等への発展が期待される.本研究では,UAVによって面的に得られた高解像度の地形データや粒度分布が,河床変動の解析精度向上に及ぼす影響を検討することを目的に,UAV写真測量による出水前後の地形把握や粒度分布調査を実施し,地形データや粒度分布の空間解像度を変化させて河床変動解析を実施した.その結果,地形解像度を200m~5m(5ケース)に変化させた検討では,実測との河床変動量の平均の誤差は0.497m~0.396mと地形解像度が高いほど改善された.中洲など縦断方向に急激な変化が現れる地形が存在する領域で精度が向上した.また詳細な粒度分布を与えた検討では,粒度分布を考慮した場合に河床変動量の誤差が抑えられる結果となった.