土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(水工学)論文
SPH法に基づく流体構造連成解析の高精度化と摩擦力の導入
高見 佳樹新谷 哲也
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2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16203

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抄録

 流体‐構造連成解析を目的としてSPH法に基づくモデル(SPH-FSI)が多く開発されているが,これまで同一条件における計算においても研究毎に差異が見受けられることが多い.そこで本論文では,既往研究で詳述されることが少ない弾性体の近傍探索に関して詳細に検討を行い,SPH-FSI法の適切な条件設定と計算精度の向上を試みた.また,消波ブロックの組み合わせを含めた設計において将来的に必要とされる摩擦力の定式化と組み込みを行った.本研究で開発したモデルを用いてダムブレーク現象,片持ちはりの曲げ振動,静止摩擦力,弾性平板と流体の連成挙動に関して精度検証を行った.その結果,流体運動の再現精度が高いこと,摩擦力が正しく評価されていること,さらに弾性体の最大変位の再現性が既往の研究と比べ良好であることが示された.

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