2025 年 81 巻 17 号 論文ID: 25-17055
離岸流事故を防ぐため,AIによる離岸流検知システムが5つの海水浴場で稼働しており,各海水浴場では離岸流事故が大幅に減少している.一方,システムで通知される情報は,画角が固定された定点カメラの撮影画像であり,利用者が離岸流の発生場所を空間的に認識することが難しいという課題があった.そこで,AIが検知した離岸流エリアを可視化するARアプリケーションを開発した.本研究は,鎌倉市中央・材木座海岸を対象に,隣接海岸で構築したAIモデルの適応性を確認した後,AR表示の精度検証として,画像データからGPS座標への変換精度,ARで表示される離岸流エリア位置の精度を調べた.その結果,座標変換誤差は4.1m,AR表示位置の誤差は9.9mであり,AI検知とAR表示の離岸流エリアの中心点の誤差は最大約14mとなり,現地海岸で発生する幅20~30mの離岸流に対して妥当と考えられた.