2025 年 81 巻 22 号 論文ID: 24-22016
ダイナミックマップはGNSSなどを搭載したMMSによって取得した3次元点群データにより作成された高精度3次元地図が基盤となっている.今後は交差点など車両旋回の多い一般道路での整備が予定されており,点群データの信頼性の低下が懸念されている.そこで本研究では直線部と旋回部での点群精度を比較するとともに,GNSSのうち,GPS,QZSS,GLONASS,Galileoの組合せがMMSで取得した3次元点群の精度に及ぼす影響を定量的に検証し,最も点群精度が安定するGNSSの組合せを求めた.その結果,直線部よりも旋回部で点群精度が低下することがわかった.衛星の組合せは,水平方向に関しては衛星の組合せによる差は少なかったが,高さ方向に関してはGalileoを併用した組合せが安定して高い精度を示した.