2025 年 81 巻 4 号 論文ID: 24-00283
青函トンネル防災システムは,湧水,覆工ひずみ,地震の3観測システムから構成されており,1988年津軽海峡線開業以来,2016年北海道新幹線開業を経てこれまで3回の更新を行いながら,稼働を続けている.本システムの開発によって得られた知見は,新幹線早期地震防災システムの仕様決定の判断に活かされている.本システムは,これまでの経験をもとに開業以来センサおよびネットワーク仕様を大幅に刷新した次世代システムを構築中である.また今後は通常時のモニタリングという機能だけでなく,異常時においても列車の安全性確保に貢献できる機能を実装する予定である.