2025 年 81 巻 6 号 論文ID: 24-00240
伏び管の検査の効率化に資する知見を得ることを目的とし,伏び管破損時の地表面の地盤反力係数の低減率を算定するモデルを構築し,各種実験との比較検証を行った.伏び管の破損を模擬した模型実験および実物大実験との比較では,算定モデルにより地盤反力係数の低減率を安全側に評価できることを確認した.破損を有する伏び管を対象とした地盤調査との比較では,現地の伏び管では破損等による緩みの生成後,緩みが進展し,地盤反力係数の低下が進行する可能性が示唆された.また,算定モデルをもとに,管径と深度を軸に伏び管破損時の軌道への影響度合いを簡易に評価可能なチャートを整理した.このチャートは,重点的に検査すべき伏び管の抽出等に活用できると考えられる.