抄録
乾燥収縮ひずみは,部材のたわみ,ひび割れ,プレストレスの減少等に影響するため,構造物の安全性,耐久性および使用性を検討する上で重要となる.しかし,設計時において使用するコンクリートが選定されていることは稀で,乾燥収縮ひずみの値は,予測式を用いて求められることが多い.本研究は,日本国内で収集された実験データを基に,100×100×400mmの供試体より得られる乾燥収縮ひずみの経時変化を表す予測式の提案を行うものである.2年前と30年前に収集された実験データから,骨材の種類が乾燥収縮ひずみに与える影響を示すとともに,骨材に含まれる水分量を用いた予測式を提案する.また,実構造物では,部材寸法の影響で乾燥収縮ひずみの進行が遅くなること,乾燥収縮ひずみの最終値も温度履歴の影響を受けて小さくなることも示す.