抄録
外部塩害を受ける海岸部の鉄筋コンクリート構造物を想定して,上面に10%NaCl水溶液を貯留した養生条件の異なる2体のコンクリート供試体を屋外に4~6年間曝露した.その結果,鉄筋の腐食速度は塩化物イオン量の増加とともに大きくなること,季節によって変動し気温の高い夏場ほど大きくなること,またコンクリートの品質により腐食速度が異なることが判明した.そこで,これらデータをもとにニューラルネットワーク解析を行い,塩化物イオンの見かけの拡散係数,かぶり位置での塩化物イオン濃度および温度から腐食速度を評価する式を構築した.提案した予測式を桟橋上部工の床版に適用し実測値と比較した結果は良く一致しており,本予測法の適用性を検証することができた.