抄録
山口県が構築し施行しているひび割れ抑制システムは,実構造物から得られたデータベースに基づいて,合理的にコンクリート構造物の温度ひび割れを抑制することを可能にしている.本研究では,ひび割れ抑制システムの骨子を説明し,ひび割れ低減の効果を定量的に示した.また,3次元温度応力解析を用いた分析により,山口県の構造物のひび割れ発生強度が高い可能性を指摘した.さらに,ひび割れ抑制システムの重要な柱の一つである施工の基本事項の遵守が,構造物の表層品質の向上に寄与する可能性に着目し,目視評価法,表面吸水試験,構造物から採取したコアの分析結果に基づいて,表層品質向上の効果を定量的に示した.