抄録
既設RC橋脚の曲げ補強では,RC巻立て工法や鋼板巻立て工法が標準的に用いられているが,補強部の巻き立て厚さが薄く,施工性が良く,より経済的な工法が求められている.そこで,既設RC橋脚の外周の軸方向鉄筋とせん断補強鉄筋に細径の高強度筋を用い,吹付モルタルで被覆する薄層で経済的な曲げ補強工法を提案した.本工法は,補強用軸方向鉄筋に細径異形PC鋼棒あるいは高強度鉄筋(USD685)を用い,施工性や基礎構造への影響を抑えるため,補強用軸方向鉄筋のフーチングへの埋め込み側先端に突起を設け定着長を短くしたことを特徴とする.既設の鉄道RC橋脚を参考とした1/4縮小試験体を用いた正負交番載荷実験により,既設RC橋脚の曲げ補強工法として有効であるとともに,既往の評価式で耐力・変形性能を評価できることを確認した.