2019 年 75 巻 2 号 p. 125-141
LNG地下タンクを対象として,実施工時の手順を踏まえた条件設定を行った上で,建設時から供用開始後100年程度までの地震入力を含む長期におよぶ一連の挙動を三次元マルチスケール統合解析により連成して推定し,ひび割れ発生の有無や躯体に生じる損傷状況について検討した.若材齢時の温度応力に関連する挙動,LNG封入後の冷却温度(凍結線)の制御,長期運用時の水分移動等と地震作用を一元的に連成評価し,実構造物の挙動をより精緻に時間軸上で連続的に評価することを目指したものである.本研究により従来手法の妥当性が再確認されるとともに,将来的には単に設計照査用のツールとしてだけではなく,維持管理にもマルチスケール統合解析技術を活用できる見込みが得られた.