2021 年 77 巻 2 号 p. 55-64
軽量骨材を使用した軽量RC床版の経年劣化に対する補強は,普通RC床版で実施された輪荷重走行試験によって補強効果が確認された炭素繊維格子接着工法を用いることが多い.今回,その適用性を検証するため軽量RC床版を対象に,無補強の供試体および炭素繊維格子接着工法にて補強した供試体を用いて輪荷重走行試験を実施した.本論文はそれらの結果を示すとともに,既設の軽量RC床版の疲労損傷状況と比較して,補強効果と補強実施のタイミングについて検討したものである.その結果,軽量RC床版に対する炭素繊維格子接着工法による補強効果があることと補強のタイミングと補強効果の関係を明らかにし,損傷の進展の指標値として,ひび割れ密度の増加に着目し,適切な時期に補強を実施するべきであると提言できた.