土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造)
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和文論文
炭酸化したセメント系材料におけるCO2固定量の評価手法および物性変化に関する研究
取違 剛横関 康祐吉岡 一郎盛岡 実
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2021 年 77 巻 2 号 p. 37-54

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抄録

 強制的に炭酸化したセメント系材料におけるCO2固定量を定量的に評価することを目的に,高炉スラグ微粉末およびγ-2CaO・SiO2をセメント代替として用いたセメント系材料を,炭酸化が進行しやすい高温,低湿度,高CO2濃度の環境下で炭酸化養生し,CO2固定量を各種分析手法によって評価した.その結果,コンクリートのCO2固定量の評価には熱分析よりも無機炭素分析が適していることを確認した.また,高炉スラグ微粉末およびγ-2CaO・SiO2をセメント代替として用いたコンクリートを炭酸化養生することで,大量のCO2を固定できることを明らかにした.さらに,このコンクリートの空隙率や圧縮強度が,一般的なコンクリートと同程度であることを確認した.

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© 2021 公益社団法人 土木学会
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