2011 年 67 巻 2 号 p. I_1183-I_1188
本研究では,LES(Large-Eddy Simulation)で解像できないスケールの渦の影響を地形変化の計算において考慮するために,LESで直接計算可能なGS(Grid Scale)成分にLESでモデル化されていて直接計算できないSGS(Sub-Grid Scale)成分の影響を考慮した実流速の近似値を求め,その値を用いて摩擦速度を計算する手法を提案した.そして,提案した手法をLESに基づく3次元流体・構造・地形変化連成数値計算モデルに組み込むとともに,遡上津波による角柱周辺の洗掘現象に関する水理実験に適用し,水理実験結果との比較により提案した手法の妥当性を検証した.その結果,角柱の沖側隅角部に生じる局所洗掘に関して,細かな計算格子を用いて小さなスケールの渦まで解像したことによる再現性の向上が,提案した手法を用いることで計算効率の良い比較的粗い格子においても得られることを明らかにした.