抄録
消波ブロックは特に日本の海岸において広く使われてきており,通常は設計波高に対して安定となるように設計されている。近年,「景観」は海岸構造物の設計における重要な要素となりつつある。そこで,初めての試みとしてアンケート調査を実施し,得られた1,186の回答に基づき,消波ブロック個々の形状と居住者や旅行者など一般市民が受ける印象との関係について分析を行った。その結果,丸みを帯びたブロックは一般市民に好意的に受け入れられていることが確認された。丸みを帯びたブロックの場合,表面の交線長がより短くなることが好感を持たれた理由と考えられる。