土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.27
現在気候の下での最大級台風による伊勢湾の可能最大高潮
村上 智一深尾 宏矩吉野 純安田 孝志
著者情報
キーワード: 高潮, 台風, 伊勢湾, 結合モデル
ジャーナル フリー

2011 年 67 巻 2 号 p. I_985-I_990

詳細
抄録

 本研究では,結合モデルを用い,現在気候の下でコースおよび中心気圧が物理的に変化する50個の最大級台風による伊勢湾における可能最大級高潮・高波の予測を行った.その結果,伊勢湾台風時の名古屋港で発生した既往最大の潮位偏差3.5mの高潮だけでなく,これまでその可能性が指摘されて来た4.5mの高潮をさらに上回る5.6mの高潮が現在気候において発生する可能性が示された.また,四日市港以北の湾奥全域で潮位偏差が3.5mを超える高潮発生の可能性がある一方,それより南の中部国際空港では,最悪の場合,潮位がT.P.+3.99mに達し,水没の危険があることが示された.

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top