抄録
海象特性や漂砂のメカニズム解明には,沿岸波浪や地形変動モニタリングの技術開発が不可欠である.本研究では,鈴木ら(2008)の手法に基づき,ネットワークカメラを活用した画像観測システムを構築し,石川県珠洲市鉢ヶ崎海岸に適用して長期連続観測を行うとともに,現地測量との比較やメガカスプ地形の変動解析を通じてその適用性を検証した.その結果,ネットワークカメラによる汀線位置の定量化手法は十分な精度を有することを確認した.また,メガカスプの発生・消滅と入射波特性との相関解析に本システムを適用し,鉢ヶ崎海岸におけるカスプ地形の発達特性と入射波特性との関係を示した.