2013 年 69 巻 2 号 p. I_233-I_238
被覆材としてハドソン式を満足する重量の異形ブロックを有する防波堤マウンドにおいて,法先に設置された被覆ブロックのみが被災した事例がある.本研究では,断面水理模型実験および数値計算を実施し,被覆ブロックが被災に至るメカニズムについて詳細に検討した.水理模型実験により,ブロック直上の流れの沖向きの加速度と被災率が高い相関を持つことを確認した.また,数値計算により,ブロック周辺の流れが岸向きから沖向きに変化する際に被覆ブロックに揚力が作用し,ブロック重量が大きいほど大きな揚力が作用することを確認した.