抄録
本研究の目的は衛星センサによる汽水化直後の湖山池(鳥取県)の水質モニターの可能性を検討することである.筆者らは2012年における3時期の現地調査に基づき,湖水の分光反射率特性と水質(Chla:クロロフィルa)との関係について議論した.その結果,以下のような事項が明らかになった.まず最初に,湖山池の湖水は典型的な富栄養化水域の分光反射率特性を示した.次に,RSによるChla推定に最適なモデルは「672nm(±約5nm)と704nm(±約5nm)の反射率比」であった.現行の衛星(WorldView-2)の659nmと724nmの反射率比とChlaは有意な相関は得られなかった.以上のことから,現行の衛星で単純な反射率モデルを使って湖山池のChla推定を行うことは非常に難しいが,近い将来打ち上げられる予定であるHSセンサを使えば,湖山池のChla推定が可能であることが示唆された.