抄録
ケーソン式防波堤に津波が来襲する場合,防波堤の港内外で水位差が生じ,防波堤マウンドに浸透力が作用する.浸透力はマウンドの支持力を低下させるが,どの程度の低下率か不明である.また,浸透力を加味した防波堤マウンドの安定性評価手法も確立されていない.本研究では,実験方法を工夫し,載荷実験と載荷・浸透複合実験の2種類の実験を比較することで,浸透力が支持力に及ぼす影響を調べた.さらに,有限要素解析によって遠心模型実験の再現を試みた.実験の結果,2種類の実験における破壊モードは一般的に言われる防波堤マウンドの破壊モードであった.また,浸透力はマウンドの支持力を10~16%低減させていた.解析の結果,動水勾配や支持力の発現メカニズムは実験のものと共通していた.また,限界荷重に関しても,精度良く再現できた.