土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.31
五島海域における潮流特性と潮流発電エネルギー賦存量
津田 宗男倉原 義之介山口 創一経塚 雄策清瀬 弘晃長瀬 浩高島 尚吾栗原 明夫
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_120-I_125

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抄録
 潮流発電は,不確定な天候の影響を受けず発電量が予測可能で,エネルギー密度が高い高効率な再生可能エネルギーである.また,騒音などの環境問題も少なく,その発展が期待されている.昨年,五島周辺海域は,総合海洋政策本部によって潮流発電の実証実験フィールドに選定された.この海域において,環境省の委託業務で国内初の定格出力1MW級の潮流発電実証事業の計画が進められている.
 本論文では,現地調査や数値シミュレーションによって得られた実証フィールド内の地形や潮流特性,潮流の流速分布や潮流エネルギーの賦存量を検討した.その結果,五島海域では,実証事業で計画されている1MWの発電装置で,1基当たり奈留瀬戸では年間300万kWh,田ノ浦瀬戸では年間240万kWhを発電できる可能性が示された.
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© 2015 公益社団法人 土木学会
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