2015 年 71 巻 2 号 p. I_317-I_322
インド,バングラデシュおよびミャンマーにかこまれたベンガル湾は,サイクロンの発達およびそれに伴う高潮や波浪の発生により沿岸域でこれまで多くの被害が生じている.ベンガル湾内におけるサイクロンの来襲頻度やそれに伴う波浪や高潮の発達特性を把握することは沿岸域の防災計画上重要である.本研究では,過去のサイクロンの経路情報を用いて,ベンガル湾内の約30年間におけるサイクロンの来襲状況,各地域における上陸頻度について考察を行った.この結果から,代表的なサイクロンを抽出し,各沿岸での波高変化について波浪推算により試算して考察した.