土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.31
津波避難ビル上に設置した浮体式津波シェルターの挙動に関する検討
渡辺 一也金子 祐一
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 71 巻 2 号 p. I_701-I_706

詳細
抄録

 東日本大震災の発生から全国的に津波に対して従来の想定よりもかなり巨大な津波が来襲することが予測されている.特に南海地震の予測では以前よりも高い津波の来襲が予測されている.
 現在では,津波に対する避難として,低地では津波避難タワーの設置や鉄筋造などの強固な建物への鉛直避難が行われることがある.現状では,これらを越す津波が来襲した場合には,それ以降についての方策がなく,避難所である津波避難タワーやビルに到達できたとしても,被害を受ける可能性がある.
 そこで,本研究では従来の高所避難のみではなく,浮体式津波避難シェルターと併用したハイブリッドな避難手法に注目した.その結果,シェルターの挙動は大きく3種類に分けることができた.また,流速と自由落下から計算された衝撃力に津波避難シェルターは耐えうるという結論を得た.

著者関連情報
© 2015 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top