土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.31
浸水域の時間的広がりと地盤の液状化を考慮した津波避難困難エリアの抽出に関する研究
村上 啓介前原 翔太椎葉 倫久
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 71 巻 2 号 p. I_707-I_712

詳細
抄録

 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による津波被害を教訓に,南海トラフ域を中心とした地震による被害想定と防災・減災対策の見直しが西日本の沿岸地域で進められつつある.宮崎県の沿岸自治体においてもマグニチュード9クラスの南海トラフ巨大地震による甚大な人的・物的被害が想定された.人口と経済活動が集中する宮崎市では,低平地に市街地が広がることや沿岸域に住宅地や商業施設が展開する傾向にあることから,想定される津波に対して確実な被害軽減策を講じることが喫緊の課題となっている.本研究は,現実に即した津波避難対策を合理的に講じることを目的に,津波浸水域の時間的広がりと地盤の液状化を考慮した津波避難困難エリアの抽出法と具体的な適用例を示す.

著者関連情報
© 2015 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top