土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.32
水島港における杭の衝撃載荷試験に基づくハイリー式の補正とその適用範囲の検討
水谷 崇亮松村 聡
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2016 年 72 巻 2 号 p. I_396-I_401

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抄録
 鋼管杭を打撃施工する場合,ハイリー式等の杭打ち式による施工管理が行われることが一般的である.しかしながら,ハイリー式は杭の軸方向抵抗力の推定手法としては精度が低いことが知られている.これに対し,近年,杭の衝撃載荷試験の結果を用いてハイリー式を補正し,従来よりも精度の高い施工管理を行う方法が提案されている.本稿では,水島港で実施された多数の衝撃載荷試験結果を基にハイリー式の補正係数を試算し,その適用性について検討を行った.検討の結果,全橋脚のデータを用いて補正係数を決定する場合には,ばらつきが大きいため安全上の余裕を確保するために補正係数の決定方法を工夫する必要があることを示した.一方,個々の橋脚毎に補正係数を決定する場合には,ばらつきは一定の範囲にとどまり,施工管理に十分に適用可能であることを確認した.
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© 2016 公益社団法人 土木学会
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