土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.32
避難余裕時間に基づく津波避難困難区域の抽出手法に関する適用性の評価―1993年北海道南西沖地震による奥尻島青苗地区を例として―
湊 文博秦 吉弥中嶋 唯貴小山 真紀鍬田 泰子山田 雅行常田 賢一
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2016 年 72 巻 2 号 p. I_509-I_514

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抄録

 近未来に発生が懸念されている南海トラフ巨大地震の震源域では,強震動の作用のみならず,本震発生数分後に巨大津波の来襲が予想されていることから,避難余裕時間に基づいた津波避難困難区域の抽出手法の提案が行われている.近未来の地震である南海トラフ巨大地震と近年の歴史地震である1993年北海道南西沖地震は,共通点が非常に多い.そこで本稿では,1993年北海道南西沖地震によって甚大な被害を受けた奥尻島青苗地区を対象フィールドとした強震動評価ならびに避難歩行実験を実施し,得られた結果と人的被害のデータを比較することによって,津波避難困難区域の抽出手法の適用性について確認を行った.

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© 2016 公益社団法人 土木学会
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