2017 年 73 巻 2 号 p. I_270-I_275
本震で発生した過剰間隙水圧が残留する地盤が,余震を受けて液状化する状況を想定し,余震外力の特性化を目的として応力制御による非排水繰り返し中空ねじりせん断試験を行った.予め過剰間隙水圧を上昇させた供試体に性質の異なる地震波(2016年熊本地震,2009年駿河湾地震,2011年東北地方太平洋沖地震)を与え,本震・余震作用による液状化を再現して結果を比較した.港湾の基準で用いられる有効波数の概念により,地震動の波形と継続時間の影響を考慮して余震外力を特性化することで,試験結果における液状化の有無を適切に予測可能であることを示した.