抄録
涸沼の広浦砂州では,風波と大地震時の0.2 mの地盤沈降により侵食が進んだことから,対策として2013年1月に久慈川の河床堆積土砂2,000 m3による養浜が行われた.この間,養浜前の2012年1月12日と養浜後の2014年9月30日に広浦砂州の現地踏査を行い,養浜による砂浜回復状況を調べた.その後,2016年の8月には台風5, 7, 9, 10号の襲来に伴い湖水位の著しい上昇とともに高波浪が作用したため湖浜は再び著しく侵食された.本研究では,この時の侵食状況を実態データを基に調べ,高水位と強風に伴う波浪の作用により著しく侵食が進んだことを明らかにした.