抄録
砂浜では,空気侵入サクションを境に実質飽和域(干出時に飽和度Sr ≅ 100%の領域)と不飽和域の地盤環境特性が急激に変化する.そして,自然干潟は,実質飽和域及びその近傍域である一方,人工造成干潟では不飽和域を含みうる.地形の安定性と豊かな生態系保全の観点から,砂浜及び干潟の実質飽和域の同定は重要である.しかし,当該場の正確な評価の為には土砂のサンプリングや室内物理実験等,時間や労力など手間を要する.本研究では,真空採血を応用した土壌水分採取器に着目し,室内性能評価と現地調査を通じて現場で実質飽和近傍域を簡易に検定・評価しうる新たな手法を構築・提案すると共に,その実用性と有効性を実証した.今後,この新たな簡易検定・評価手法が現場で有効に活用されることが期待できる.