抄録
消波工の設計や施工の効率化・高度化を目的に3Dデータの活用方法を検討した.消波工の設計では3Dデータから体積を直接自動計算する手法は従来の平均断面法より計算時間を短縮でき,数量計算の効率化が図られた.また,3Dプリンタの活用によりブロックの噛み合わせまで考慮した数量評価が可能になる.消波工の施工では3DプリンタとICTを活用した据付システムで潜水士の負荷が軽減され安全面が向上し,誘導時間の短縮も図られてブロック据付が効率化した.点群にブロック形状のソリッドモデルを自動配置させる手法を検証した結果,短時間で且つ高精度で自動配置が可能であることを確認した.この手法によりブロック配列まで考慮した3D CADモデルが作成でき,設計や施工の更なる効率化・高度化が期待できる.