抄録
現在,比較的に低価格のUAV(無人航空機・ドロ-ン)および空撮システムが利用可能となり,陸域の一般的な調査機材となりつつあるが,河川や海域等の水圏環境では,耐水性機能の問題,水面での反射等による画質の問題,水表面と水中地物表面の二値問題,透明度に伴う可視化の問題等のために利活用が進みにくい現状がある.一方,UAVの水圏環境への応用技術は,これまでUAVの操縦経験のない研究者,技術者,そして一般市民にも広がりごく当たり前の調査技術に変わる可能性もあるので,早急にできるだけ多くの水圏環境に対しUAVを試行する必要がある.本研究ではUAVおよび空撮機材を用いて出力される空間情報(三次元情報)を,多様な水圏環境へ応用する可能性について述べる.