2019 年 75 巻 2 号 p. I_103-I_108
遠隔操作による飛行および水面移動により,水中撮影や水深計測ができる水面浮体型ドローン「SWANS」を開発し,サンゴ礁のモニタリングに適用した.SWANSの海面への離着水,水面移動における波の影響について現地検証を行った結果,有義波高H1/321cm以下にて安定した稼働性を確保できた.
沖縄県慶良間諸島海域にて実施したサンゴのモニタリングは,SWANSを用いて調査ライン200~300mを対象として水深計測と写真撮影でサンゴ群体の記録を実施した結果,従来の潜水作業によるモニタリングに比べ,迅速で簡易,かつ安全なモニタリングの確認ができた.また,約400㎡のサンゴ礁域を連続撮影した画像データで,SfM解析を行い,海底地形の3D化およびオルソ画像を作成したところ,実用上問題のない精度が確保できた.