土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.35
無人航空機を用いた係留施設の地震時残留変位計測における基準点配置と計測精度
大矢 陽介伊藤 広高小濱 英司
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_133-I_138

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抄録

 港湾の係留施設を対象とする地震災害時の初期調査方法として無人航空機の活用を検討した.無人航空機による撮影画像を画像解析することで対象施設の移動量の評価は可能であるが,精度を確保するために基準点の設定が重要である.大規模地震では,岸壁の変位の影響が背後地の広範囲まで影響する可能性があり,地震前に座標取得済みの基準点も地震後には移動している可能性がある.そのため,地震後に新たに基準点の設定し座標を計測する必要があるが,津波警報等で施設に立ち入ることができない場合,困難である.本研究では,災害時に基準点の利用が制限されることを想定し,画像処理の際の基準点の配置が係留施設における残留変位の計測精度に与える影響を評価した.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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