土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.35
水深葉長比を考慮した有効水草高さに関する検討
佐々木 大輔中山 恵介中西 佑太郎中川 康之田多 一史駒井 克昭
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_504-I_509

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抄録

 地球温暖化対策として,海洋生物によって捕捉・吸収される炭素「ブルーカーボン」が注目されている.アマモ(Zostera marina)の成長に伴いCO2が吸収され,同時に地上部や地下部でのアマモ生物体の更新により,生物体の一部が海底に炭素ストックとして貯留される.アマモ場にCO2を効率よく吸収させる方法を検討するうえで,光合成によるCO2吸収に影響を与える,一様流場におけるアマモの有効水草高さ(Deflected Vegetation Height:DVH)に関する検討は重要である.そこで本研究では,様々な水深および流速の条件を与えてDVHに関する検討を行った.その結果,一様流場において,水深がアマモの葉長以上の場合とそうでない場合で,異なる傾向を示すことが分かった.さらにパラメータCaとBを用いることにより,アマモが水中に完全に水没する限界を推定できることが示された.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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