2020 年 76 巻 2 号 p. I_672-I_677
浮体模型実験を対象とした 3次元画像解析の精度検証,撮影条件が計測精度に与える影響,長時間計測のための省力化について検討した.3次元画像解析は浮体模型実験に対しても高精度で計測できた.良質なデータ取得には,対象物との水平距離に対する高さの比が0.4~0.7となるよう2台のカメラを対象物に対して線対称に設置し,対象物までの距離が長い場合は光学ズームレンズで分解能を確保することが有効であった.また,白色ノイズを含んだデータは,ローパスフィルター処理によってデータの良質化が可能であることがわかった.省力化については,ハイスピードカメラの代替として市販ビデオカメラを使用することで必要な計測精度を保ちつつ,データ解析容量の大幅な省力化を実現した.今後,長時間計測を要する不規則波実験への適応が期待できる.