2020 年 76 巻 2 号 p. I_858-I_863
日本の沿岸域では津波や高潮などの被害を防ぐ防災対策や漂砂による海岸の浸食などの問題を抱えており土木工事の必要性は増している.一方で,干潟環境への影響を考慮し土木工事を実施するには環境影響評価を適切に行う必要がある.干潟域において環境影響評価を適切に行うには,干潟域内に生息する生物と生息環境との相互作用を可能な限り的確に把握することが望まれる.そこで,本研究では,日本における干潟に一般的に出現するコメツキガニScopimera globosaを対象に,巣穴の個数の季節変化と干潟の地形変化(地盤高変化)の関係を把握することを目的とした.
その結果,地盤高と巣穴の出現個数および巣穴の大きさには関係性が示された.また,地盤の傾きと巣穴の出現個数には強い関係性が示された.